2007年10月22日月曜日

医学的に最も根拠ある赤ら顔用の薬

"赤ら顔"は顔が赤くなる症状を指す言葉で、アトピー性皮膚炎が基礎にある場合、大抵はアトピー性皮膚炎自体の炎症または、副腎皮質ステロイドホルモン剤の副作用としての毛細血管拡張及び皮膚萎縮からなると考えられます。

医学的に最も根拠ある(唯一と考えても差し支えない)赤ら顔用の薬はタクロリムス水和物外用剤(商品名プロトピック軟膏)です。

赤ら顔に使用したくても心配があっては使用できません。懸念されている発癌性については、タクロリムス水和物外用剤によって皮膚癌・リンパ腫が増えたという統計学的報告はありません。
また、タクロリムス水和物外用剤を赤ら顔に使用したことが原因で皮膚癌・リンパ腫が発生した症例は現在のところありません。

日本の厚生労働省及びアメリカFDAは慎重な記載をしていますが、現状としては上記の通りです。

その他の赤ら顔の要因としては、空気中のアレルゲン(ホコリ・ダニ・花粉・ペットの毛など)や紫外線、細菌・真菌感染、洗剤・外用剤・化粧品などの直接塗るものによることが考えられます。

これらの対策としては、

1.赤ら顔の症状がひどいときは不要なものはやめる(化粧は控えめに、洗剤も単純に)
2.環境を整える(掃除をする)
3.赤ら顔を悪化させる皮膚炎を改善させる(皮膚炎自体を減らす)
4.皮膚を保護する(赤ら顔に必要な保湿をする・赤ら顔を紫外線から避ける・赤ら顔を擦ったり掻いたりしない)
5.体調を整える

などとなり、赤ら顔のときによく行われるのが、保湿剤・保護剤の外用(亜鉛華単軟膏・ワセリン・親水軟膏・ヘパリン類似物質軟膏等)になります。

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